デザイナーが実践!モーショングラフィックスことはじめ 応用編

こんにちは!メンバーズUXONEカンパニー所属の21新卒の横山です。現在はデザイナーとしてグッドコミュニケーションズカンパニーに常駐して、クライアントのSNS投稿用のモーショングラフィックスなどのクリエイティブを担当しています。

入社してから本格的に映像編集を開始して、以来副業でWebの動画広告を制作したり、メンバーズが運営するPracticaが主催した「未来デザインフェス」にて冒頭のオープニングアニメーション(https://youtu.be/CECh7rDA9aI)を担当したりと、映像編集の領域での活動を広げてきました。

この記事では、前回の記事「デザイナーが実践!モーショングラフィックスことはじめ 基礎編」に引き続き、実際にモーショングラフィックスを作るときのツールの選び方や、ソフトの使い方、制作の進め方について具体的にお話します!

目次

1.モーショングラフィックス作成ソフトの種類
2.映像編集をするうえでのモーショングラフィックスの位置づけ
3.Adobe After Effectsの基本的な概念と機能
4.モーショングラフィックスの制作フロー
5.おわりに

モーショングラフィックスをつくるうえで代表的なツールはAdobe After Effectsですが、それ以外にも様々なソフトがあります。
・無料:AviUtl/Blenderなど
・有料:Adobe After Effects/DaVinci Resolveなど
今回はそのなかでもAdobe After Effectsにフォーカスして使い方と編集の考え方を簡単に紹介します。

Adobe After Effectsを使用した「モーショングラフィックス」は、あくまで映像編集の工程の一部にすぎません。「全体構成をAdobe Premiere Proで作り、細部をAdobe After Effectsで作りこむ」など、用途に応じたソフトの使い分けが重要になります。

Adobe社の公式ヘルプページ「Adobe After Effects ユーザーガイド」から、基本的な機能を抜粋して、かみくだいてまとめます。

・AEP(After Effects プロジェクト)
Adobe After Effectsのファイルです。この中でプロジェクト内で使う動画ファイルや音声、素材などを紐づけて一連の動画を作成します。

・レイヤー
Adobe After Effects上では、使用する素材は「レイヤー」という構成要素としてタイムライン上に並べられます。(ビデオやオーディオ、テキスト、図形レイヤー、静止画、照明レイヤーなど)

・コンポジション
レイヤーがまとまった、ひとつのグループレイヤーです。コンポジションの中にもそれぞれレイヤーからなるタイムラインがあり、階層構造をつくることができます。

・キーフレーム
レイヤーに動きを加えるために設定するポイントのことです。
位置、大きさ、回転、透明度、オーディオボリュームなど、様々なパラメーターを調整して、レイヤーに変化を加えることができます。

・エフェクト
レイヤーに適用する様々な効果です。静止画、ビデオ、およびオーディオの特性を追加または変更できます。
イメージの露出やカラーの変更、新しいビジュアル要素の追加、サウンドの操作、イメージの変形、粒子の削除、様々な照明の追加、トランジションの作成など、効果のバリエーションは多岐にわたります。

・レンダリング
AEPから動画ファイルを書き出し、作品を公開できる状態にするためのプロセスです。
Adobe After Effectsで書き出せるのはMOVファイルとAVIファイルのみのため、mp4などの形式で書き出す際には「Adobe Media Encoder」という別のソフトが必要になります。

参考:Adobe After Effects ユーザーガイド
https://helpx.adobe.com/jp/after-effects/user-guide.html

業務のなかで、どのようなフローで制作を進めているかをご紹介します。

①与件の整理

指示書や企画書をみて、尺の長さ、サイズ、優先的に見せたいカットはどこか、などすり合わせをして、納期がどの程度かかるのかを割り出します。例えばこのとき、素材のなかにマスクをして隠さなければならない箇所があった場合、「1フレームずつ該当箇所をマスクしていく」などの工程が発生します。このような問題に後から気づいて納期に差支えないよう、要件と素材のチェックをあらかじめ徹底する必要があります。

②コンテの作成

どのカットをどの順番で、どう場面転換するか、文字のアニメーションはどうするかなど、ざっくり構成を絵コンテにしてまとめます。長い尺の映像を作成する場合などはとくに、一度コンテを作成したタイミングでディレクターやクライアントとすり合わせをするとよいでしょう。

③優先順位をつける

コンテを作成したら、要件と照らし合わせて何を作って何を作らないのか、優先順位をつけていきます。手あたり次第作成を進めると余計な工数が発生したり、手戻りが出たりするため、要件と納期のバランスを考えながら全体のクオリティを考えます。

④実際に映像を作る

事前に作成したコンテの通りに映像を作成していきます。ポイントとしては、「まずは全体をつくる」こと。1カットずつ100%のクオリティを目指すのではなく、20%のクオリティでいいのでまずは全カット作る意識をもつと、制作がスムーズになります。カット同士のクオリティにばらつきがないほうが作品としてみたときのクオリティが高く見えますし、ディレクターとのコミュニケーションもとりやすくなります。

以上、モーショングラフィックスについて簡単に解説させていただきました。

僕自身、業務のなかで映像編集をしていて感じることは、「自分のデザインを動かせる映像の世界はとても楽しい」ということです。

デザイナーを始めたときは映像ソフトで仕事をするとは思ってもみませんでしたが、表現の幅が広がりますし、逆に静止画のデザインをするときも、モーショングラフィックス的な表現を応用してグラフィックに落とし込むことができます。

今回の記事が、「映像編集・モーショングラフィックスをやってみたい」という方の一助になれば幸いです!

最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事を書いた人

横山 晴信

横山 晴信

宮城県出身、東京都在住。
メンバーズUXONEカンパニー所属。2021年入社。
業務ではSNS運用・投稿クリエイティブの制作を担当、副業で動画広告に取り組む。 実家の犬に会いたい。

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