Google アナリティクス4の基礎 〜GA4がよくわかる特徴2つ〜

こんにちは。
メンバーズデータアドベンチャーカンパニーの河村悠佳と鎌本風冴です。
Googleアナリティクス4がリリースされてから約1年半が経ち、導入や活用に取り組んでいる方が増えていると思います。
しかし、従来のGoogleアナリティクスとGoogleアナリティクス4とでは、UI画面や指標が異なるため「難しい」「よくわからない」と感じる方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Googleアナリティクス4を導入・利用するときに知っていると役に立つ、Googleアナリティクス4がよくわかる特徴を2つお伝えします。

目次

1. Googleアナリティクス4について
2. Googleアナリティクス4がよくわかる特徴1
3. Googleアナリティクス4がよくわかる特徴2
4. まとめ

1. Googleアナリティクス4について

まずGoogleアナリティクスとは、Google社が提供しているWebサイトのアクセス数などを解析するツールです。その新しいバージョンとして2020年10月にリリースされたものが「Googleアナリティクス4」です。
約7年ぶりの大幅アップデートであり、法律や社会の変化に合わせたアクセスログの取得方法に変わったことから、従来のGoogleアナリティクスとはUI画面や取得するデータも変わりました。
また、昨今ではスマートフォンの普及が進んだことから「アプリ」を使う機会が増えてきました。そのため、Googleアナリティクス4ではWebサイトだけでなくアプリのアクセス解析も行えるようになり、Webサイトとアプリを横断するユーザーの行動も解析できる新しいGoogleアナリティクスとして進化しています。
https://blog.google/products/marketingplatform/analytics/new_google_analytics/

2. Googleアナリティクス4がよくわかる特徴1

ここで早速、Googleアナリティクス4がよくわかる特徴に移りますが、今回ご紹介する2つの特徴は先ほどご紹介した「アプリ」の解析ができるようになったことが大きく関わっています。
Webサイトとアプリの両方を解析できるように進化したということは、両方の違いや特徴を理解することが、Googleアナリティクス4を理解する第一歩目となると思います。
では、Webサイトとアプリではどのような違いがあるのでしょうか?
例えば、Webサイトの場合は「ページを見る」ことが重要であり、ページを見てもらった後に購入やお問い合わせが発生するような導線になっていて、その導線のゴール地点に到達してもらうことがアクセス解析をする上で重要視されることが多いです。
しかし、アプリでは、そもそもページという概念がなくなり、見ることよりも「アプリを使う」ことが重要であり、美容院の予約をしたり、家計簿をつけたり、動画を見たりするためのアプリ内の行動が問題なく行えているかどうかが重要視されます。

そのため、Webサイトとアプリの両方が解析できるようになったGoogleアナリティクス4の大きな特徴は、「ページを見る」ことよりも、Webサイトやアプリで「行動」が起きたかどうかに焦点を当てたアクセス解析ツールになったというところです。

この「行動」の計測を可能にしているのが、Googleアナリティクス4から導入されたイベント形式でアクセスログを取得する方法です。
取得しているデータが変わったことをよく知るために、BigQueryを使用して従来のGoogleアナリティクスとGoogleアナリティクス4の実際のログデータを比較して見ていきます。

従来のGoogleアナリティクスでは、「ページを見た」などページに関するログ・「クリックした」など行動に関するログ・「購入した」などEコマースに関するログなど、ログの種類を分けて取得していました。

しかし、Googleアナリティクス4ではデータの取得方法が変わり、それぞれのログの種類に分けてデータを取得するのではなく、すべて「イベント」という形式で統一してデータを取得する方法に変わっています。

ページビューを例にイベント形式ログデータの見方を説明すると、イベント名でログの種類を区別し、パラメータでそのログの詳細情報を確認するという構成になっています。

このデータ取得方法に変わったことで、ログの種類に縛られることなく、Webサイトやアプリで起きる様々な行動や、これから生み出される新しいサービスやコンテンツで発生する行動にも柔軟に対応できるようになったのではないかと思います。
データ取得方法が行動に焦点を当てた方法に変わったことは、Googleアナリティクス4を理解する上で非常に重要な特徴です。

3.  Googleアナリティクス4がよくわかる特徴2

Googleアナリティクス4から新たに「エンゲージメント」というメニューと「エンゲージメント率」という指標が加わっています。
この新しい変化も、アプリ解析ができるようになったことが大きく関わっています。

「エンゲージメント」という言葉をどこかで見たことはないでしょうか。
実はSNSで、いいねなどの反応があった投稿を「エンゲージメントがあった投稿」と呼びます。


参考:ツイートアクティビティのデータにも「エンゲージメント」の指標がある(※個人のTwitterアカウントで確認)

つまり、SNSの投稿を見るだけではなく、いいねなどの行動で反応があったかどうかを表すのが「エンゲージメント」ということであり、この指標がGoogleアナリティクスでも活用されていることになります。

この「エンゲージメント」という指標が、従来のGoogleアナリティクスで使用していた指標と置きかわっているものがあります。それが「直帰率」という指標です。
Googleアナリティクス4からは「直帰率」という指標がなくなり、「エンゲージメント率」を使用することになりました。
つまり、「直帰=Webサイトやアプリに訪問して何もせずに離れたか」という少し定義が曖昧な指標ではなく、「エンゲージメント=Webサイトやアプリに訪問して何か行動を起こしたか」というポジティブな指標でWebサイトやアプリの効果を確認するという方法に変わったということです。

実際にGoogleアナリティクス4には、「エンゲージメント」という新しい名前がついたレポートが追加されています。

従来のGoogleアナリティクスで使用していた指標がなくなっても、新しい指標の意味やできた背景を知っておくことは、よりGoogleアナリティクス4を理解する上で非常に重要な特徴です。

4. まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
スマートフォンの普及による社会の変化が、アクセス解析ツールの進化にも影響を与えていることを理解し、ツールだけでなくツールを取り巻く時代やデジタル社会を理解し柔軟に対応できるようになることが、今後のアクセス解析業務に求められる新しいスキルと言えるかもしれません。
Web業界は変化が多いですが、学ぶことが多く非常に面白い業界だなと日々感じています。
この記事が、Googleアナリティクス4などの新しいツールに挑戦する皆様のお役に立てると嬉しいです。

この記事を書いた人

河村 悠佳

河村 悠佳

メンバーズデータアドベンチャーカンパニー所属。 事務職からデジタルマーケターへ転職し、アクセス解析・顧客データ分析・SNS運用などに従事。 現在は、データアナリストとして顧客の成果を重視したマーケティングを推進し、意思決定を支援。

鎌本 風冴

鎌本 風冴

高専卒業後メンバーズに入社。現在は大手通信企業に常駐し、解析環境構築及びアクセス解析・PDCA&業務改善に従事。

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