デザイン思考を鍛える 新卒向けUI/UXワークショップ -UI/UX焚火会- UI編

キービジュアル

はじめに

EMCカンパニービジネスユニット4-8所属の石俐佳、坂野佑佳、ハンへウォンです。
私たちが所属する部署では、チームをより良く運営していく組織開発の取り組みがあります
今回は、その中でも新卒育成の施策である『UI/UX焚火会』について、どのような過程を経て実行したのかをまとめたいと思います。

UI/UX焚火会とは

私たちの部署では、クライアントに対してUI/UX設計支援をメインに提供しています。メンバーとしては、デザイナーやディレクター、エンジニアといった様々な職種が一丸となって取り組んでいます。
その上で、メンバー全員が「ユーザー体験を軸としながらUI/UXデザインを設計する」というアプローチを理解しデザイン思考を活用していくことがより良い支援をするために重要だと考えています。
今回は新卒を対象に、デザイン思考を養成するプログラムをUI編とUX編の2部構成でつくることとなりました。本記事は、その第1部UI編の紹介となります。
また、「焚き火を囲むようにみんなでわいわいと楽しく取り組む」というコンセプトを定め、焚火を囲みながら語らうという意味を込めた『UI/UX焚火会』という名前をつけました。

UI編のゴール

UI編が目指す主なゴールは4つです。

1.UI/UXの基礎を学び、今後の業務に活かしてもらう

こんなことわざがあります。
「木の長きを求むる者は必ず根本を固くす」発展を望む者は、まず基礎をしっかりさせなければならないという意味です。UI/UXの基本的な知識を学ぶことは、ディレクター、デザイナー問わず業務を行っていく中でとても大切なことです。そこを忘れないように、基本の知識からしっかりと練習してもらうための会になります。

2.将来のキャリアにつながるスキルアップを目指す

ゆくゆくのキャリアアップに繋がるように、UI/UXの豊富な知識を持った優秀なメンバーを育成するのが目標の一つです。

3.ディレクターとデザイナー間のコミュニケーションをスムーズにさせる

チーム内に共通言語を浸透させることで、デザインや仕様の相談がしやすくなる環境作りを目指します。

4.UX編に向けての事前準備

この会の後に実施されるUX編の前にインプットを行うことで、課題に取り組む際の考え方のベースが身につきます。それが円滑な課題取り組みの進行に貢献するのではないかと考えます。また、基礎の知識があれば課題の成果物のクオリティもより高いものとなり、UX編がより大きなスキルアップの効果を発揮できることを期待しました。

UI編の内容

UI編はUIに関するクイズを中心に構成しました。クイズの内容は韓国のブランディング会社abocadoで制作されたUI/UXレベルテスト(https://smore.im/quiz/sVnyiiTIHi) を活用して制作されたもので、UIをメインにUI/UXの基礎知識をベースにした内容となります。
新卒の中にはデザイナーではない職種の人もいるため、デザインの知識がなくても答えられるレベルに難易度を調整しました。

クイズは全部で7問、1日目に3問、2日目に4問と、2日にわたってオンラインで開催しました。ツールはオンラインホワイトボードMiroを使用しております。

参考画像1

クイズの流れは、以下の3パートに分けて行いました。

1.思考&ディスカッション(4min)

問題を見て各自自分が考えた正解と、その理由、思いついた事を付箋に書きながら言葉にまとめてもらいます。その後は、参加者の意見が書かれた付箋を見ながらディスカッションを行いました。

参考画像2

2.全員の意見をまとめて発表(3min)

次は、参加者でディスカッションしながらまとめた意見を代表の人を選んで発表を行うフェーズです。異なる意見が出ても否定せず、発言してくれた意見をできるだけまとめて発表してもらいました。

3.正解発表&解説(3min)

参加者の発表が終わったら、問題の解説を行います。単純な問題の解説だけではなく、問題で出てきたUI/UX用語の説明、問題に関わる知識、実際に使われている箇所があるサイトなども一緒に共有しました。

参考画像3

UI編の開催で気を付けたこと

インタラクティブな形式を意識

知識は受動的に受け取るよりも、能動的に学んだほうが身につきやすい。それを意識して、学校の授業のように参加者がただ話を聞くだけの会にせず、全員に発言の機会を与えられる場にすることを心がけました。
そしてコンセプトである「焚き火を囲むようにみんなでわいわいと楽しく取り組む」に合わせて、できるだけ皆で楽しく考えてもらえるように、ラフな雰囲気でメンバーに話を振り、リラックスした状態で意見を出せることを意識しました。

オンラインホワイトボードツールを活用

Miroのデザインを黒板風のテイストにし、親しみを覚える雰囲気になるように気を配りました。オンラインホワイトボードを利用することで、参加者同士でお互いの回答や、それを選んだ理由を見せ合えるメリットがあります。
結果他の人の考え方を取り入れ、切磋琢磨しながらUIデザインについて学習できる会となりました。

まとめ

UI編後、受講してくださった新卒の皆さんにアンケートの回答をしていただきました。アンケート内容としては、クイズについての満足度、成長への自己評価、UI編を通しての満足度の大きく3項目としております。
クイズについての満足度は平均4.2で、「UIUXの意味や理由の深いところまでを学ぶことができた」といった意見をいただいています。普段の業務につながるところも理解してもらえたようで、目的に沿った成果を出せたようです。
インプット編前後の成長への自己評価としては、60~80%程度成長できたと感じる参加者が大半を占め、1名100%成長したとの回答もいただいており、UIUXの知識や自分の考えを発表するスキルが伸びたと感じているようでした。一方でデザインを言語化するスキルにはあまり繋がらなかったと答えた参加者もいたため、他のアプローチも考えられそうな結果となりました。
UI編の総合的な満足度としては、5段階中3と答えた参加者が16.7%、4と答えた参加者が50%、5と答えた参加者が33.3%でした。
クイズの難易度は基礎的なものでしたが、グループワークの形式にすることで話し合いの中で他の方の意見をその場で聞けたり、UIUXの深い理由まで知ることができたという意見がありました。1つのデザインに対して色々な考え方はありますが、UIUXの観点からより適切なものと理由を落とし込むことはユーザー視点を考える上で大切な事です。なので、新卒のうちにみんなでUI/UXの基礎的な部分に対する考えを深める機会を設けることができ、有意義のある勉強会となりました。

参考画像4

後編はこちら

この記事を書いた人

石(せき)

石(せき)

2021年4月新卒入社。Webサイト構築案件でデザイン業務を担当しています。

坂野(ばんの)

坂野(ばんの)

2021年4月新卒入社。大手ファッションブランドのアプリ構築案件でディレクター業務を担当しています。

Han Hyewon(はん)

Han Hyewon(はん)

2020年4月新卒入社。Webサイト、デザインシステム関連のデザイン業務を担当しています。

おすすめ記事

タグ

2020新卒バトンAdobe IllustratorBIツールCCDLab.CSSCSVDockerDXECExcelExcel関数GAGitGoogleAnalyticsGoogleデータポータルKubernetesLT会MAMembersDinerOJTPhotoshopPythonRubySDGsSEOSimilarWebSlackSNSSocial Art JapanプロジェクトSQLUIUXUXライティングUXリサーチVitePressVSCodeWeb3WebディレクションWebディレクターWebマーケティングWeb解析Well-beingWordPressアクセシビリティアナリティクスウェビナーエシカルエシカルファッションエンジニアオウンドメディアオンラインオンラインイベントお悩み相談室キャリアクライアントワークコーディングコミュニケーションコンテンツマーケティングコンペサービスサイト構造サステイナブルスウェーデンスキルアップセミナーソーシャルアーティストソーシャルクリエイターチームビルディングツールデータデータアナリストデータサイエンティストディレクションディレクターデザイナーデザインデンマークトンマナナレッジハックブームの裏側プランニングフレームワークプレゼンプログラミングプログラミング教育ブロックチェーンフロントエンドマーケターマーケティングマシンラーニングマネジメントスキルミーティングメタバースメンタルハックメンバーズメディカルマーケティングカンパニーメンバーズルーツカンパニーユーザーテストライティングラボ活動リサーチリモートワークショップワークスタイル事例仕事術仙台再生可能エネルギー分析効率化勉強会動画北欧医療業界品質管理営業地方金融企業学生向け広告運用提案数学新卒研修新規構築機械学習気候変動海洋プラスチック問題生産性生産性向上産学連携研修社会課題社会課題調査競技プログラミング脱炭素自動化ツール色彩検定製薬業界資格開発環境障がい者雇用