年度末、今期のデジタル施策の振り返りと来期方針策定をしませんか？

対象読者

• 企業のマーケティング部門、経営企画部門、営業部門の戦略策定・計画立案責任者
• UX/UIデザイナー、データアナリスト、アドプランナーなど、デジタルクリエイター

何事も「やって終わり」ではない

新しい年が始まりました。年度末も、もうすぐ。
誰もが忙しい時期です。
今年度内にやるはずだった施策が、まだまだたくさん。
でも、この時期だからこそやらなければいけないのが、今期実施した施策の振り返りと、来期の計画。
またどこかで詳しく書こうとは思っていますが、戦略定義からの施策実行において、3つのレベルのKPI定義とPDCA実行が必要です。
それは「戦略レベルのPDCA」「施策レベルのPDCA」「業務レベルのPDCA」です。
この中で「施策レベルのPDCA」は、何かしらの成果を上げるために行った施策は、必ずその効果を測定し、改善施策を続けなければいけない、というものです。
この年度末どのような「施策レベル」の振り返りと来期計画を行うべきなのか、具体例を書いていきます。

Webサイトのリニューアル

今期、Webサイトのリニューアルや改修を行った場合、リニューアル時に設定したKPIが達成できているのか、アクセスログの確認から始めましょう。
リニューアル時にちゃんとテストできていない場合は、想定されるユーザー導線のシナリオに課題がないか、ユーザーテストで確認しましょう。

・関連記事：【21新卒が学んだ】本当に効果のあるユーザテストって？〜「ユーザテストExpress」を使ったUXリサーチことはじめ〜

このような確認作業で発見された課題を来期どのように改善していくのか、今年度中に計画を立てておくと良いと思います。
Webサービスといったユーザー登録が行われるサイト、ECサイトなどの場合は、顧客データや販売データの分析も年度末に行い、来期はどのような施策を行うのか設計しておくのが良いでしょう。

Webサイトの改善施策

SEO目的のコンテンツ、ランディングページ、応募・申し込み・登録フォームなど、Webサイト内には集客・コンバージョンのための色々なページがあると思います。
これらのページもログ分析により目的通りに機能しているか確認し、ユーザーテストにより課題発見・来期の改善計画策定をしましょう。
改めてじっくりヒューリスティック・ベストプラクティス分析を行うと、色々な改善点が見えてくると思います。
またMA・DMP・CDP、メール配信、FAQ、チャットボットなどのツール類導入後も、しっかりと効果測定しPDCA計画を立てていきましょう。

スマートフォンアプリ

Webサイトと同様に、今期新しくリリースした、または改修したスマートフォンアプリの分析も行いましょう。
ログやユーザーデータから顧客行動を分析し、さらにユーザーテストをしっかり行う必要があります。
スマートフォンアプリでは基本設計からバックエンドの繋ぎ込み、UIデザインまで外部開発会社でまとめて開発することが多いと思いますが、導線やUIのみ切り離して別の視点からレビューしてみるのが良いでしょう。
機能追加のみ推進するのではなく、根本的な使いやすさ、分かりやすさを改善する計画立案が必要です。

広告

リスティング、ネットワーク、ソーシャルメディアなどの広告も、毎月のレポートを見るだけではなく、総合的に効果測定・課題発見・評価し、来期の広告施策実施計画を策定する必要があります。
年度内の広告出稿も、「今までの延長」ではなく、「来期施策のテスト」として行うべきだと私は思います。

プロダクト開発

来期から新しいカテゴリの製品を開発する予定がある。
新規にWebサービス、スマートフォンアプリの開発を考えている。
そのような予定があるなら、今期のうちに調査からプロトタイプ作成までを進めておきましょう。
ユーザーリサーチからMVP・プロトタイプ開発、来期の開発スプリント計画策定までを今期から進めておけば、来期のプロダクト開発がスタートダッシュできるでしょう。

どんなに忙しくても、年度内に効果検証と来期計画を作ることが大事

年度末は忙しくて…とはよく聞きますが、実際には年初も忙しいですよね。
だからこそ、年度末の時間と予算を「今期やってきたことの延長」に使うのではなく、「今期やってきたことの振り返りと来期計画策定」に使うべきだと私は思います。
それが来期の成果につながるのです。

「どうしても人が足りなくて」とお困りの場合は、メンバーズでもお手伝いしています。
年度末、今期のデジタル施策の振り返りと来期方針策定をしませんか？