cluster(メタバース)で開催する勉強会イベントをデザインする

みなさん、お疲れ様です。メンバーズキャリアカンパニーのWebディレクター・PM担当のロザノデビットです。

イベント開催するために何が必要か(どのフロー、どの作業、どの担当者など)のイメージができる方が多いと思いますが、「メタバース」で行う場合はイメージできますでしょうか。

2022年3月3日にclusterというメタバースで「メタバースラボ#2:メタバースとデザイン」のイベントを開催したので、どのように対応したか説明いたします。

イベントバナー

▼イベント開催グループ:メタバースラボ

今回のイベントは私が発起した【メタバースラボ】というグループで他のスタッフ3名と一緒に開催しました。

【メタバースラボ】とは、メタバースの認知度向上のための勉強会、SNS運用、ニュースシェア、企業支援などを行うグループ。1〜2ヶ月に1回程度の頻度でオンライン開催を予定しており、テーマはメタバースの概要、NFT、XR関連のトピックなど、幅広く設定しています。

メンバー紹介

メタバースラボのメンバー情報

■デビちゃん(ロザノ・デビット)
https://www.facebook.com/debittoo
https://twitter.com/debichanchan

■seba_ebi
https://twitter.com/seba_ebi

■川西亮太
https://www.facebook.com/kamikoppu
https://twitter.com/kamikoppu

■crema(黒野明子)
https://www.facebook.com/cremacrema
https://twitter.com/crema

メタバースラボのFacebookグループ

メタバースとメタバースラボの最新ニュース・イベントを共有するFacebookグループです。ご興味がありましたらご参加お願いします。
https://www.facebook.com/groups/937368883537837

▼イベントを行ったメタバース:cluster

メタバースラボのメンバー情報

「なぜcluster?」と聞かれたら、前回メタ(旧Facebook)のHorizonWorkroomsで開催しましたが、参加できる人数が50名でした。今回さらに多くの方が楽しめるように参加数制限がなく、VRデバイスとPCだけではなく、スマホからでもアクセスできるツールが必要でした。また今回Youtube配信がマストということで、clusterのイベント機能に「プロカメラマンモード」(この機能が10カメスイッチングを実現する)という非常に配信向けの機能があるため【cluster】を選びました。

【cluster】は2015年に設立したメタバースで現在3,300ワールド以上で好きなアバターで参加して、好きなイベント(ライブ、勉強会、雑談、リラックスなど)で楽しめます。

clusterで開催する勉強会のメリット

簡単にいえばリアルイベントより可能性があります。

clusterで勉強会を開催する場合の特徴はこちらです。

  • VRデバイスがなくてもPC、スマホからイベントに参加可能。
  • プレゼンはイベント内の大きな画面で映すことができるし、BGMも流せます。
  • 公開イベントはもちろん、プライベート(限定)イベントも設定可能です。その場合は招待している人、イベントのリンクを知っている人しかアクセスできません。
  • 同時にYouTubeで配信可能。
  • 参加制限がないのでリアルイベントのように他のアバターと一緒に参加して、コロナ・マスク・パーソナルスペースの心配なく楽しい時間を過ごせます。
  • 参加者はコメントだけではなく、モーションで気持ちを伝える(いいね、握手、驚きなど)のでプレゼンする人でも参加者の気持ち、反応をすぐにチェックできます。

▼イベント概要

世間では最近「VR!」「AR!」「メタバース!」と騒がしいけれど、自分が関われることはあるのかな?と疑問に思うデザイナーやクリエイターの皆さまと、一緒に勉強していく機会を作りました。

今回の「メタバースラボ#2メタバースとデザイン」では、デジタルハリウッド大学准教授の茂出木謙太郎さんと、株式会社ハシラス代表取締役プロデューサーの安藤晃弘さんという最前線で活躍されているお二人に、現場での開発や日々起きていることをお話しいただきました。

今回は「UXデザイン(+多少UIデザイン)」にフォーカスしていきますが、今後はワールドやアバターの制作、UIデザインの詳細、グラフィックなどについても触れる回を数ヶ月に1回開催する計画です。

今回のイベントはclusterで行いましたが、誰でも視聴・聞くため同時にYouTubeLiveで生放送しました。

イベントの詳細情報
https://metaverse-lab.connpass.com/event/239905/

▼イベント設定〜準備〜配信のフロー

①企画作成・作業分担

今回メタバースとデザインとのトピックを最初から設定したのでスタッフ4人集まって、下記の項目をコミュニケーションしながら軽く決めて、全体イベントのイメージができました。

  • イベント名
  • イベント開催日程
  • イベント概要
  • スタッフの作業分担
  • 今回のスピーカーリスト案
  • イベントのターゲット決定
  • タスクのスケジュールを作成
  • みんなのアイデア、疑問点また今後対応方法を考える項目をまとめる

最初のミーティングで決めた一部の内容

②スピーカー募集・ミーティング行う

今回のイベントでデザインとメタバースに関わる人に参加して欲しかったのでアタックリストを洗い出して、cremaからコンタクトして、イベントと我々のプロジェクトをアピールしました。

そのおかげで次の二人のスピーカーを決定できました。

・株式会社キッズプレート代表/デジタルハリウッド大学准教授
茂出木謙太郎氏
講演タイトル「メタバースに欲しいデザイナースキルとは」

・株式会社ハシラス代表取締役/一般社団法人エンターテインメントXR協会代表理事
安藤晃弘氏
講演タイトル「めちゃバースの設計意図と運営してわかったこと」

決定した後に個別ミーティングを行って、イベントのイメージ、どういう話をすれば良いかの提案、プレゼン提出の締切など細かい作業とスケジュールを決定しました。

③ワールドを探す・イベント設定

メタバースでイベントを行う時にどんなワールドでも大丈夫ではなくて、イベントの目標・ターゲットによって違うワールドを選択した方がおすすめです。

今回は勉強会のイメージだったのでカンファレンスワールドを選びました。

ワールドの様子

clusterのメリットはメタバース、3Dデザインの知識がなくてもワンクリックで決めたワールドと同じデザインの新規イベントを設定できます。

イベントを設定する時にパブリックとプライベートイベントを選択できます。
プライベートイベントの場合はイベントのリンク・招待した人しかアクセスできないので社内イベントなどにピッタリ。

clusterで設定したイベント

④カメラ・音声設定(YouTube・Discord設定)

カメラ・音声担当者は元々テレビ制作会社でディレクターを担当していたエビちゃんです。

今回YouTubeで同時に生配信したので視聴者がさらに楽しめるため我々が選んだカンファレンスワールドでスイッチできる9カメラを設定しました。

それで各カメラを使用できるため、エビちゃんが作業するだけではなく、ステージにいるスタッフとスピーカーはどのタイミングでステージでどの辺に立ったら良いか、どこの目線にすれば良いかなど詳細作業を設定することが必要になります。

こちらは事前にスタッフが考えて、スピーカーに伝えて、リハーサル時に練習しました。

エビちゃんが設定したYouTube生配信用の設定

このイベントで音声設定するのが大変大事です。

ステージから話している内容は会場に参加する人たちが綺麗に聴こえるだけではなく、YouTubeから参加している人たちも問題なく聞けるかのチェックが必要です。ただ今回はカメラ・音声・YouTube・SNSの担当者たちとのコミュニケーションも必要だったので、ステージにいても、どのようにコミュニケーションができるかを考えて、Discordで音声チャンネルを作成します。

イベント中、Discordで話した内容が会場に音声漏れしていることに気づき、下記のとおり解決しました。

  • 会場で話しているとDiscordのマイクオフにする。
  • Discordで話す時に会場のマイクはオフにする。

上記の設定をすると音声が漏れなく、参加した人たちでも、グループのスタッフでもリアルタイムでコミュニケーションができます。

⑤宣伝方法を設定

イベントの大枠が決まったタイミングで、イベントの宣伝方法を設定することが必要です。

今回はFacebook、Twitter、connpassで行いました。

FacebookとTwitterメインで行って、イベントの基本説明は固定投稿にしても、ほぼ毎日色んな形でイベントを宣伝しました。こちらの作業はスタッフ全員が対応しました。川西さん(かみコップさん)はSNSでイベントの宣伝画像・connpassで宣伝イベントの参加者数をイメージできるようにイベントページを設定したかったのですが、どのサイトが良いかリサーチしてからconnpassにすると決めました。

イベントの内容、スピーカーの紹介、ターゲット、参加方法、グループの紹介など詳細情報をまとめたイベントページでした。

cremaはプロのデザイナーです。内容を決めるだけではなく、イベントページ・グループのSNSのバナーも作成しました。そのおかげでグループのブランディングを設定できました。

出来上がったデザイン

参考:https://metaverse-lab.connpass.com/event/239905/

⑥PR設定・アタックリスト

我々の宣伝力の限界があるため、イベントをさらに多くの方に届けるため、メディアの力が必要です。そのため今回のイベントに関連があるメディアをリスト化して、PRを準備してメディアに送りました。

PRの設定

そのおかげでXR関連ニュースのメディア「PANORA」でイベントが紹介されました!
https://panora.tokyo/archives/44104

⑦リハを行う

スピーカーにプレゼン頂いて、イベントの設定・宣伝も行って、いよいよリハの日になりました。

スピーカーが大変忙しいので短期間でスムーズなリハを実現するため、事前にスタッフのみのリハを行って、後スピーカーと一緒に最終チェックを行います。その時に下記の確認をしました。

  • clusterテスト用のイベント作成・YouTube側でテストのため限定公開動画を準備。
  • 初めて参加する人が多いのでclusterの使い方の説明を練習。
  • MCはプレゼンの流れをチェックしながら、ステージの位置とMC・スピーカーの動きとカメラスイッチの確認
  • 大きい画面でPDFファイルを表示できるかを確認。
  • 会場のBGMを流して確認。
  • YouTubeで聴こえるか確認。
  • YouTubeとclusterでコメントが流れるか確認
  • スタッフ同士でDiscordを話する時に会場に音声漏れがないか確認。

⑧clusterを公開!

メタバースの準備が非常に大変で詳細作業が発生になりますがイベント当日に多くの方がcluster・YouTubeに参加して、リアルタイムでプレゼンの感想、エモーション、みんなの質問にその場で回答できて参加者・スタッフの皆さんに感謝の気持ちがあります。

イベントが終わった後に感想フォームをconnpassの参加者とSNSで配信して、約40人の高評価フィードバックをいただきました。

さらにあるメディアの企業から連絡があり、今後イベントを記事化する予定です。

※イベントに参加できなかった方はアーカイブで視聴できます。
https://youtu.be/yJQU0kh1Amo?t=1

▼今回のイベントで学んだ、改善が必要な点

  • 迷惑するユーザーを早くBANできるための練習が必要
  • コミュニケーションをさらにスムーズに行うためDiscordでスタッフの音声チャット別にイベント全員の音声チャットを設定
  • YouTube、カメラ担当者がMCになる場合はどなたが対応するかを検討
  • プレゼン準備する時にどのスライドでどのカメラにスイッチするか細かい設定が必要

この記事を書いた人

ロザノ デビット

ロザノ デビット

メンバーズキャリアカンパニー所属 クローズディレクター。ディレクター10年間以上、SNSマーケティング、海外PR、YouTuber/Vtuber運用ディレクターなど幅広い経験がございます。趣味として最新情報を収集、最新テクノジーにも興味があって他人より商品を早めに手に入れて、試して、それでどのようにビジネスできるのか考えながら前に進んでいます。「メタバースラボ」というFacebookのメタバースグループの発起人です。

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