コロナ禍でも仲間と学習モチベを保つ「オンライン社内勉強会」のススメ

弊社では以前より有志による社内勉強会が高い頻度で開催されています。私も社内の勉強会運営チームとともにフロントエンドエンジニア領域をテーマに企画しています。

外部の勉強会は探せばいくらでも出てきますし、より専門的な内容も多く見受けられます。ではなぜ社内勉強会を実施するのか私なりの考えをご紹介いたします。

社内勉強会のメリット

学習モチベーション維持

単純に知識のインプットであれば個人学習でも可能です。しかしそれを一人で継続させることは難しいものです。

学習を続ける秘訣はいかにモチベーションを維持できるかが重要です。人により向き不向きはありますが例として以下の様な方法があります。

– 競い合える相手を探す
– 学習記録をつける
– インプット/アウトプットの日を明確に分ける
– 短時間でも良いので新しいことを学ぶ時間を毎日必ず取る

上記の「競い合える相手を探す」は相談相手を探すという意味にも繋がり、同じ学習を続ける仲間がいるかどうかで自身のモチベーションに大きな影響を与えます。私はこの点を一番重要視しています。

ではどこでその仲間を探すのかというお話になりますが、業務では別の領域のエンジニアや職種同士がチームとなっている事が多く、共に学習していきたい仲間が業務の範囲内で出会えないケースもあります。

そこで必要になるのが職種単位で集まる勉強会です。勉強会のテーマは言語や技術スタックごとに選定するため必然的に同じテーマに興味を持つ方が集まり、気軽に情報交換ができる仲間へと昇華されます。

社内コミュニケーション活性化

2020年は多くの企業で在宅勤務やテレワークの普及が進み、その一方で社員間のコミュニケーション量は減りました。チャットやメールなどテキストベースのやり取りはあるものの直に交流する機会が少ないのは否めません。

ですが、こういった勉強会を実施することで交流が生まれ、疎遠になることを防ぐことができます。

現在開催されている世の中の多くの勉強会・カンファレンスはオンライン開催となっています。視聴URLにアクセスすれば参加できることで、勉強会参加にかかるコスト(時間・体力・交通費)が低くなり、参加しやすくなったと思います。

既に何らかの技術コミュニティに所属し仲間を見つけられている方々はオンラインでも交流を継続されていると思いますが、これから新たな技術コミュニティにオンラインコミュニケーションだけで「同じ学習を続ける仲間」を見つけていくことは難易度の高いことと思います。

そこで、まずは同じ企業に所属するエンジニア同士で交流してみることが、仲間を見つける方法の一つとして有効だと感じています。

スキルアップ

メリットの最後に挙げることもあり私の中での優先順位は低めです。

率直に言ってしまうと数時間の学習で飛躍的にスキルが上がるということは無いと考えています。スキルアップには日々の継続的な学習が必要です。

勉強会はあくまできっかけの一つであり、そこで学んだものや気付いたことを自身で深く掘り下げていくことが理想的です。

メリットを実現する社内勉強会の手法

前述の「学習モチベーション維持のため」、「社員間交流のため」を満たす勉強会の形式は交流が円滑に進むワークショップ形式が望ましいです。

弊社では各社員の勤務地や時間、形態が個々に違うため私が実施しているフロントエンド領域の勉強会では昨年度は土曜日をメインに開催しました。開発言語やフレームワークなどからテーマを選定し、午後いっぱいを使用しシンプルな小規模なアプリケーションを開発するという流れです。

勉強会序盤は運営が解説しながらのハンズオン、中盤以降は周りと相談しながら各自開発を進めるという形式のため正確にはワークショップと言えないかもしれませんが、周りと相談しながら進めるという点が盛り上がるほど勉強会は成功したと感じます。

オンライン化のメリット・デメリット

コロナ禍によりオフラインで集まる勉強会が大きく制限されたことにより、オンラインでの勉強会に移行しました。メリット/デメリットそれぞれありますのでいくつかご紹介します。

メリット

・参加人数の制限がない
オフラインイベントだと参加者人数に応じた会場セッティングや印刷物の準備が必要ですがそれらの手間が大きく削減されます。もともと決まった場所(本社など)で実施している勉強会だと影響は小さいですが、参加者数に応じた会場をセットするケースではこの点が非常にシンプルになります。

・時間に縛られない
開催場所まで移動時間、費用が発生しないのはもちろん短時間の参加も可能です。とくにLT形式のイベントでは特定の登壇のみを視聴するといった気軽な参加も可能です。

デメリット

・参加者交流の難しさ
オンラインでは通常一人の発言が参加者全体宛になってしまいます。人数が多ければ多いほど気軽に話すことが難しくなったため参加者同士の交流が難しくなりました。私が実施していた勉強会ではこの点の影響が大きく、現在はハンズオンではない一方通行なコーディングLIVEという形で実施しています。

・ハンズオンの難しさ
ハンズオンでは質問のやり取りや画面共有が参加者全体宛になってしまう関係でサッと質問に答えるという気軽な対応が行い辛くなりました。その影響で質問を行う心理的ハードルも上がってしまいます。

オフラインで一般的な「参加者の付近を周りながら進捗の確認や質問に答える」というサポートが行えないのは、厳しいと感じます。

選択肢が増えたという考え方

オンライン開催により参加ハードルは低くなったものの交流が課題となりますが、無理に交流を活発にする方向で考えるのではなく、オンライン開催ではその参加の気軽さという強みを生かし参加者数の拡大を模索するのが良いのではないかと考えています。

オンライン/オフラインそれぞれの強みを伸ばすことで、今後オフライン勉強会を開催する時期になったとしてもテーマによってオンオフ選ぶという選択の幅が増えたことになるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

野村 祐介(のむら ゆうすけ)

野村 祐介(のむら ゆうすけ)

株式会社メンバーズ メンバーズキャリアカンパニー デジタルクリエイター執行役員。フロントエンドエンジニア。2016年11月中途入社。メンキャリ常駐先現在1社目。
現在はVue.js、Nuxt.jsでのフロントエンド開発、ガイドライン整備など。また、メンキャリチームのリーダーとしてメンバーのサポート含む取りまとめ。クリエイター執行役員としてオンライン社内勉強会の手法を模索中。在宅勤務の影響により朝昼お菓子で満足する日が増えました。

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