2021.7.13
デジタル企業の社員が先生に!小学校教員向け デザインワークショップ
こんにちは、ソーシャルクリエイターデベロップメント室の小島です。
先日、メンバーズキャリアカンパニーと株式会社LX DESIGNさまが共同で、埼玉県戸田市立美女木小学校の教員向けにデザインワークショップを開催しました。
開催に至った経緯や当日の様子について、メンバーズキャリアカンパニーの植松理恵さん、坂爪志緒理さんにお話を伺いました。
登場人物
聞き手:小島京子(メンバーズクリエイターズブログ編集部)
話し手:植松理恵、坂爪志緒理(メンバーズキャリアカンパニー)
今回どのような経緯でLX DESIGNさまと共同でワークショップを行うことになったのでしょうか?
植松:メンバーズではVISION2030(※1)実現の取り組みとして1Share + 1Actionプロジェクト(※2)(以下、1S1A)を推進しており、ソーシャルクリエイター(※3)の育成に力を入れています。その一環として、2020年から産学連携で学校教育現場でのワークショップを行っています。
メンバーズがそのような取り組みをしていると発信している中で、LX DESIGNさまから声をかけていただき、共同ワークショップを行うこととなりました。LX DESIGNさまは、地域、家庭、学校などの環境に依らず、すべての子どもたちが自分らしく未来を描き、主体的かつ心豊かに人生を切り拓ける社会の実現を目指して、複数の教育事業を全国展開し、学校の教育現場と各業界のプロをつなげる事業をしています。
実際の学校の教育現場では、
・授業の幅を広げたいが何をしていいか分からない
・教員のICTスキルの個人差がある
・デザインやプログラミングをプロの方から教えてもらいたい
などの課題感があるそうで、LX DESIGNさま経由で戸田市立美女木小学校から教員向けのワークショップの依頼がありました。
そこで、弊社10名のクリエイターで「Canvaを使用したデザインのワークショップ」を開催し、36名の教員の方に参加していただきました。
※1 VISION2030
※2 1S1A
メンバーズ全社員が年に最低一回、社外へのナレッジシェア(Share)ないしはソーシャルクリエイター育成につながるアクション(Action)をしていくプロジェクトのこと。
※3 ソーシャルクリエイター
デザイン思考を持ち、ビジネスの推進や制度設計、アウトプットを通じて社会課題の解決を図ろうとするクリエイター(職人)志向性の高い人材のこと。
坂爪さんはワークショップのサポートクリエイターとして参加したそうですが、参加したきっかけは何だったのでしょうか?
坂爪:私は学生時代のアルバイトなどの経験から教育現場に興味を持っており、そのために以前開催された小学校でのScratch体験イベントにサポーターとして参加した経緯がありました。その時の体験からさらに教育現場への興味が高まったことで、「デジタル技術を通すと教育現場にどんな補助ができるのか」をより多角的な視点から体感してみたいと考えるようになったことが、今回の活動にも続けて参加したきっかけです。
Scratch体験イベントの記事はこちら:「『めいろゲームの制作に挑戦!』小学6年生とのプログラミングワークショップ開催レポート!」
企画をする時に工夫した点はありますか?
植松:何校かワークショップを実施していますが、セキュリティ上アプリのダウンロードに制限がある学校が多く、今回はブラウザでデザイン制作ができるCanvaを使用してデザイン制作を行いました。
Canvaはテンプレートが充実していて、初心者でも手軽にデザイン制作ができるツールという点も、利用に至った理由のひとつですね。
また、企画を中心となって進めているクリエイターには次に挙げることに気を付けて設計してもらいました。
・体験型のワークを取り入れ、成果物が残るようにすること
・デザインテーマは、先生方に身近なもので設定すること
・作業に個人差があるとのことなので、補足資料を配布し、作業が早い人は個人で進められるようにすること
・4人の教員につき1人のクリエイターがフォローし、質問しやすい環境とすること
実際のワークショップでは、
・デザインの基礎
・Canvaの使い方
・ワーク:運動会のチラシをCanvaで作ってみよう
・制作物の発表&クリエイターの作例紹介
を行ってきました。
実際のワークショップの様子はいかがでしたか?
坂爪:今回のイベントでは、先生方1グループに対してサポート1名がつく形で練習課題を制作していただきました。先生方の年齢は幅広かったですが、どのグループも熱量をもって先生同士で見せ合いながら課題を進めていらっしゃいました。またどの先生もすぐに作りたいものが思い浮かんで、それを実現するためにサポートクリエイターへ積極的に質問してくださっていました。
特に皆さん「これは!こっちは!」と好奇心旺盛にあらゆる機能を試されていたのが印象的でしたね。デジタルの力は本当に多くのことを実現させる強力なものですが、複雑な機能は使い方を学ぶだけでうんざりしてしまうこともあります。しかし適切なツールを使ったら作業がぐっと楽しく軽快に行えて、なおかつハイクオリティに仕上がることを実感していただけたのではないでしょうか。
教育現場の方々は日々多忙を極めているので、一つ一つの作業を少しでも軽くして、そのぶん心と時間の余裕を教育と向き合うことに充てていただくのが理想だと思います。デジタルにはそんな理想を実現する一助となれる可能性があるのだと、先生方の楽しんでクリエイトする姿が物語っていたように感じられました。
植松:坂爪さんもおっしゃる通り、先生方からの積極的な質問が多く、4名の教員の方につき1名のクリエイターのサポートをしていて正解でした。
「教員がこんな楽しそうに参加している研修は初めて!」と学校側からお声もいただき、実りのある研修になって良かったです。ワークショップ後にデジタルツールを使う機会は増えているそうで、デジタル化を進めるきっかけになったのではと思います。
先生方の作った運動会のチラシ
メンバーズキャリアカンパニーのクリエイターが作ったサンプル
小島:植松さん、坂爪さん、ありがとうございました!
また、美女木小学校の皆さま、LX DESIGNの皆さま、今回はこのようなワークショップの機会をいただきありがとうございました!
この記事を書いた人
小島 京子
2014年6月中途入社。ビジネスプラットフォームカンパニー所属、メンバーズクリエイターズブログ編集部。技術広報や社内エンゲージメントを担当。趣味はサルサダンス。
植松 理恵
2017年11月中途入社。メンバーズキャリアカンパニー所属。キャリアサポートグループグループ長。クリエイターの育成を担当しています。栄養士からWeb業界へ。お休みの日は写真を撮ったり、ゴルフをしたり。
坂爪 志緒理
2019年9月中途入社。メンバーズキャリアカンパニー所属。平日はディレクション業務に奔走し、休日はペットのわんこをダイエットさせるためドッグランで奔走する日々を過ごしています。