2022.3.25
Excelで素材管理をして業務効率アップ!
作業環境の都合でExcelしか使えないことがあり、久しぶりにExcelと向き合う機会ができました。そこでこれは便利!と感動した「Excelで画像を一覧で管理+即時引用できる方法」についてご紹介します。
Adobe XD、Figma、cacoo…など便利そうなツールがあることは知っているけど、導入までの諸々の整備やら、仕事上の環境やルールとの兼ね合いで中々使えないという方もいらっしゃると思います。でも今すぐに何か時短・効率アップをしてみたいという方、既にPCに入っているor導入しやすいExcelによる素材管理の方法を是非役立ててみてください!
この記事では最終的に下図のような「素材一覧表」と、その素材をプルダウンで選んで引用できる「素材引用リスト」の2つの作成を目的とします。
「素材一覧表」では、画像の検索が簡単にできる素材の一覧表ができ、
「素材引用リスト」ではプルダウンから素材名を選ぶと、その素材名と紐づいた素材が引用され、コピペですぐに画像を使えるようなリストの作成ができます。
また、この2つを応用することでできそうな作業効率アップの使用例をご紹介します!
素材一覧表、素材引用リストで使っている用語
素材一覧表、素材引用リストで先頭の列につけている用語を説明します。
素材一覧表
素材名:素材の名称(自分でわかりやすい名称で可)
素材:一覧化したい画像。この画像はExcelの「図形」から作ったものでも、挿入した画像でもよい。
備考:自分でわかりやすくするために記載(無くてもよい)。
素材引用リスト
素材名:プルダウンできるリスト。素材一覧表の「素材名」から引用している。
素材:「素材名」に紐づいた素材が自動で反映されるセル。「素材一覧表」の「素材」と同じ画像が出てくる。
「素材一覧表」の作成
①一覧表を作成
a. 素材を「図形」から制作、または画像を別途挿入する
b. 「素材名」の列のセルに、画像に対応する素材の名称を入れる
※表の形は自分の使いやすい形に変えてもよいですが、「素材名」と「素材」のセルは隣同士の方が後々更新がしやすいです。
※一つのセルの中に1つの画像を入れてください。
②「素材」欄のセルに名称を付ける
a. 「素材名」と「素材」の欄を全て選択する
b. 上部の「数式」タブをクリック
c. 「選択範囲から作成」を選択
d. 「選択範囲から名前を作成」の「左端列」にチェックを入れる
e. 「OK」を選択
③「素材」に名称が付いているか確認
a. 「素材」のセルの画像をクリック
b. 左上部に対応する「素材名」が反映されていることを確認
これで一覧表は完成です!
「素材引用リスト」の作成
①リストタブの設定(素材を引用したい場所のタブをリスト表示できるように設定する)
a. 上部の「データ」タブから「データの入力規則」を選択する
b. データの入力規則ボックスが出てくるので以下のように設定をする
・入力値の種類⇒リスト
・元の値⇒先に制作した「素材一覧表」の「素材名」の欄を全て選択する
c. 「OK」を選択する
これでプルダウンで「素材名」が一覧化できるようになる
②リストタブに名前を付ける
①で制作したセルを選択をして、名前ボックスに「素材名」と入力する
③INDIRECT関数を使用する
a. 素材を出したいセルを選択して、上部の「数式」タブをクリックする
b. 「名前の定義」を選択して「新しい名前」ボックスの設定をする
・名前⇒素材
・参照範囲⇒=INDIRECT(素材名)
④素材を「リンクされた図」で貼り付け
a. 「素材一覧表」に移動して、どれでもよいので素材画像の“セル”を選択してコピー(Ctrl+C)
b. ①~③にて設定をしていたセルに戻る
上部の「ホーム」タブの「貼り付け」のオプションを選択し、「リンクされた図」を選ぶ。
⑤画像に名前をつける
a. ④で貼り付けた画像素材を選択して、数式バーの名前を「=素材」に変更する
プルダウンで素材名を変更をしてみて、画像も一緒に変更されたら完成です!
応用編
画像の検索ができる、素材リストとして活用
セルに名前をつけると、名前ボックスに一覧化されます。
名前ボックスから名前を選択すると、自動で該当のセルに飛んでくれる機能があるため簡易的な商品一覧としても便利に使用できます。
ワイヤーフレームの作成
一度、素材一覧表と素材引用リストの設定をしてしまえば、プルダウンで素材を選ぶだけで欲しい素材が出てくるので作業効率アップ!
また、揃っている素材を使用するので見栄えも良くなります。
コピペで各ツールへの展開
Excelで制作した素材はコピーするとそのままWordやPowerPointにペーストできます。
Excelで作ったワイヤーフレームを、プレゼンテーション用に作ったPowerPointの資料にそのまま貼り付けて時短に!
PowerPointでよく使うアイコンやイメージ画像をExcelで素材管理をしておけば、リストから名前を選ぶだけで該当の素材を選択してくれるので便利です!
最後に
環境によって使えるツールも様々ですが、この素材管理方法で少しでも業務効率が上がれば幸いです。
この記事を書いた人
匿名
2015年入社。デザインとコーディングの勉強をしながらWebディレクターをメインに勤務。作業中に飲むための茶葉を選ぶのが毎朝の楽しみ。