【お悩み相談室vol.1】サイト改善における流入・回遊分析のポイント

メンバーズのデジタルクリエイターの先輩が、社会人歴1年目~3年目の後輩若手社員の悩みに答える連載。今回は今年4月に入社し広告運用を行う後輩メンバーから、先輩ディレクターへの相談です。

皆さんこんにちは。EMCカンパニーの大澤です。

日々の業務を通してサイトを改善するということは、改善後のサイトが企業の売上拡大に貢献し、顧客を獲得するために役立ち、今まで以上に成果があげられるものになっていないといけないと感じています。

そして、サイト改善の方向性を決めるためには、分析をする必要があります。では、サイトを改善する上でどのように分析をしていけば良いのでしょうか。

サイトを分析するうえで見るべきポイントは大きく4つあると、これまでの勉強や実務を通して学んできました。それは流入→回遊→コンバージョン→リテンションです。

このように分析する上で見るべきポイントは分かっているものの、実際に4つをどのような視点で分析をすれば良いのでしょうか。今回はユーザーのコンバージョンにつながる「流入」と「回遊」に焦点を当てて、数々の分析に関わる業務に携わってきた専門CMG(クリエイティブマネージャー)の島村さんに質問をしてみたいと思います。

■流入:ユーザーがサイトへ訪問すること。
■回遊:Webサイトやページ内のコンテンツを見て回ること。

質問1. 流入の分析で見るべきポイントとは?

流入で見るべきポイントは、ユーザーがどこから入ってきたのか、ユーザーの進入経路を確認するものだと思いますが、具体的に流入の観点ではどのような所に着目してサイトを分析するのが良いのでしょうか。
また、優先順位や、まず最初に見るべき数値や最も重要だと考えているデータなどはあるのでしょうか。

先輩の回答(島村さん)

流入を分析する時に気をつけているのは、課題が見つかったとして、すぐに改善策を打てるのかどうかの判断です。

例えば広告ならすぐに対策できるけれども、SEOは施策をしても流入が増えるかどうか未知数で時間もかかる、といったスピードの点がひとつ。

もう一つはコスト感覚です。広告は広告で費用がかかるものなので、短絡的に流入を増やしましょう、といっても費用対効果がすぐに悪くなるというのも注意点です。

要は、現実的に実行可能な施策につながらない分析をしても意味がない、ということです。

あとは自分の場合は広告分野での経歴が長いので、広告メニューの特徴と、出てきている数字に関係がないか、というのも気をつけて見ていますね。
世の中のほとんどの広告は、自然流入に比べると直帰率は高いしCVRも低いので、役割の違いも意識して、過小評価しないようにするというのも大事です。

回答を受けて(大澤)

流入における分析の観点として、「すぐに改善策を打てるのかどうかの判断」が大事ということでとても勉強になりました。さらにその判断をスピードとコストに分解して考えるのですね。

実際私が携わっている案件でも、長期的にはSEO対策をして検索結果で上位を目指すという施策は重要かもしれませんが、まずは実行可能な計測環境を整えることなどを提案したということがありました。たとえ課題が発見できたとしても実行できなければ意味がないため、まずはすぐに改善策を打てるかどうかの判断を軸にしながら、流入に関する分析を行いたいと思います。

質問2. 回遊の分析で見るべきポイントとは?

どのような遷移でページやコンテンツが閲覧されたのか、ユーザーの行動を見て分析するのが回遊で見るべきことだと思うのですが、具体的にどのような所に着目してサイトを分析するのが良いのでしょうか。また優先順位やまず最初に見る数値といった、最も重要だと考えているデータなどはあるのでしょうか。

先輩の回答(島村さん)

回遊については、分析スコープによって視点は異なりますが、データをいきなり見るのではなく、サイトを先入観なしに一度自分で見てみるのが良いです。

サイト全体が分析スコープの場合、どこに課題が潜んでいるか、ゴールデンルートのようなものはあるか、といったことを調べたいのであれば、サイトを回遊しながらサイトの構造を理解して、頭に入れるところがスタートです。
この場合ファイルリストかサイトマップもあると良いですね。
それを行ってからデータを見ていくと、サイト構造から想像されるユーザーの動きと、実際のデータから見えるユーザーの動きに違和感を覚え、「そこが改善ポイントだ」という気付きにつながります。

特定のページが分析スコープの場合も、まずは自分の目で、分かりにくい表現や使いにくい機能がないか見てみるところがスタートです。
おそらくここが課題だろう、という仮説をたててから、仮説検証という形でデータに向き合うと、示唆を出すまで迷いにくいです。

分析手法という観点だと、手法は色々あり、どれが正しいということはないのですが、個人的にはコンバージョンユーザーと非コンバージョンユーザーをセグメントで分けて比較する、という手法は鉄板にしています。

少なくとも、数字を絶対評価で評価するというのはなかなか難しいものなので、何かしら比較対象をつくるようにすると、課題は発見しやすいです。

回答を受けて(大澤)

回遊に関する分析の観点としては、「データをいきなり見るのではなく、サイトを先入観なしに一度自分で見る」ということで、やはりサイトは使ってくれるユーザーのためにあるものであるということを忘れてはいけないですね。
まずはユーザーの目線に立ってサイトを使ってみることから始めたいと思います。

仮説を立ててからサイトを見てみることに関しては、サイトを使う立場のユーザーとしてポイントとなるのは、CTAが明確でない、サイト表示速度が遅い、入力フォームが煩雑、など日々感じることがあるので、そういったところから着目できたらと思います。

回遊分析の手法として、「コンバージョンユーザーと非コンバージョンユーザーをセグメントで分けて比較する」ことはすぐに、今携わっている案件に活かせると感じました。コンバージョンしたユーザーがどのようなページを見ているのか、非コンバージョンユーザーと見ているページの差が分かればコンバージョンしたユーザーが多く見ているページを目立たせるような施策につながると思うので挑戦したいと思います。

まとめ

流入の分析で見るべきポイント

  • 課題に対して、すぐに改善策を打てるかどうか
  • その改善策をコストとスピードに分けて考える

回遊の分析で見るべきポイント

  • サイトを先入観なしに一度見てみる
  • コンバージョンユーザーと非コンバージョンユーザーをセグメントで分けて比較する

この記事を書いた人

大澤 海人

後輩
大澤 海人

2021年入社
Google Analyticsなどを使ってサイトの分析、Googleデータポータルでサイトの現状の可視化をして、サイトの改善に役立てるという業務を担当。

島村 拓郎

先輩
島村 拓郎

専門CMG(クリエイティブマネージャー)。20代はレコード屋で店長を経験し、そこでは3万点の在庫状況を暗記。30代では、OOH系の広告代理店でアーティストプロモーションとして活躍。OOH系広告代理店を経て2013年メンバーズ入社。ログ分析(GA、AA)~改善施策全般やメディアプランニング、運用広告の改善、サービス開発、コンサルなど幅広い分野の業務に携わり、UPやMG、プランナーなどを経験。現在は専門CMGとして多数の案件を支援。社内のマーケティング系人材育成も担当(歩く媒体資料!! by 大澤)。

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